off vocal 11
off vocal 集
幻想曲
表紙を開けば始まる物語 今宵の夢路へ繋がる月明り 瞼を閉じれば広がる水平線 心を透かして見渡す大草原 どんな世界が僕を待っているのかな 空に浮かんで海に沈んで 雲の上まで歩いていこう 耳を澄ませば聴こえる舞踏会 星を探して行き交うひとり旅 どんな世界で君と歌えるのかな 出逢いの朝も別れの夜も 胸に記して覚えていこう きっと最後は笑顔にするから 声を信じてページをめくってほしい 空に浮かんで海に沈んで 出逢いの朝も別れの夜も 胸に記して覚えていこう 雲の上まで歩いていこう
色彩写真
光が降る夜に眩しくて目を閉じた もう少し見ていたかったけど 何かが変わった 世界が変わった それとも僕のほうが変わったのかな 並んだ記号が意味を持ち始める 瞳に映った五線譜の上 花は赤くて芝は青くて こんなにも鮮やかな毎日を歩いていこう 君と僕で叶えよう 動けなくなるまで いつの日か懐かしい思い出の写真の一枚になって 笑いあっていたいから 歌いあっていたいから 願いを結わった 痛みが行く朝に寂しくて目を開けた 本当は寝ていたかったけど 何かが残った 軌跡が残った それなら僕の音も残ったのかな 浮かんだ欠片がひとつになっていく 両手を開いて受け止めたい 風は強くて波は高くて こんなにも騒がしい毎日を覚えていこう 君と僕で眺めよう 遊べなくなるまで いつの日か愛おしい引き出しの写真の一枚の中で 隣り合っていたいから 向かい合っていたいから 願いを結わった 花は赤くて芝は青くて こんなにも鮮やかな毎日を歩いていこう 君と僕で叶えよう 動けなくなるまで いつの日か懐かしい思い出の写真の一枚になって 笑いあっていたいから 歌いあっていたいから 願いを結わった
今宵ノ扉
今宵は不思議な世界へ繋がる扉を叩いて 魔法の呪文を唱えよう 集まろう 月が隠れたら さかさまの空へ 甘い匂いに胸を弾ませて 大丈夫 何も怖くないよ 驚かないで 何が起こっても歌い続けよう 朝が来るまで 一年に一度だけ逢いに行くよ 君の許へ お菓子を持ったら広間へ向かおう 自分の蝋燭に明かりを灯して始めよう 楽しもう 星が応えたら でたらめの雲へ 深い霧の中を見透かして 大丈夫 何も怖くないよ 驚かないで 何が起こっても踊り続けよう 鐘が鳴るまで 一年に一度だけ逢いに行くよ 君の許へ 迷わないように はぐれないように 一列になって 振り返らないで 見えないように 聞こえないように 気付かないように 気付かれないように 驚かないで 何が起こっても踊り続けよう 鐘が鳴るまで 一年に一度だけ逢いに行くよ 君の許へ 驚かないで 何が起こっても歌い続けよう 朝が来るまで 一年に一度だけ逢いに行くよ 君の許へ 君ノ許へ
栞
遠くで聞こえる始まりの合図で まっさらな朝に目を覚ました なんでもないけど 木漏れ日の中に見つけた 小さな物語を 並んだ記号に意味があるのなら 生まれた言葉に意味があるのなら 解いていくから 見つめていて たとえこの路を辿った先が 空まで続いていないとしても どんなに強い風が吹いても あなたを守るよ 守るから 歩いていこう 唯一の 私の願いは―― どこかでこの身が泡になるときは まっしろな夜に笑ってほしい なんでもないけど 引き出しの中に 写真を一枚入れておくから 浮かんだ欠片がひとつになるなら 眺めた景色がひとつになるなら 昇っていくまで 見届けたい たとえこの路を辿った先が 間違いだらけの痕になっても どんなに高い波が立っても あなたを守るよ 守るから 覚えていこう 唯一の 私の願いは―― たとえこの路を辿った先が 空まで続いていないとしても どんなに強い風が吹いても あなたを守るよ 守るから 歩いていこう 唯一の 私の願いは――
素顔
酷いくらいに綺麗な空を見ていた 今日もまた夢から覚めてしまった 光はいつだって眩しすぎた 振り向けば影がすぐ傍にいた 何も要らなかった 何も見たくなかった 何も聞きたくなかったのに 瞼を閉じるのがこんなにこわいよ 素直な言葉で伝えたくて 小さな窓から叫んでいるんだ いつかの君まで届くように 少しだけ 少しだけ笑ってくれるように 清いくらいに憂いな翡翠色だ 昨日もまた梯子を登れなかった 痛みはいつだって鋭すぎた 手のひらは柔く包んでくれた どんなに要らなくても どんなに見たくなくても どんなに聞きたくなくても まだ瞼を開けたいと滲んでつらいよ 素顔の心を映しながら 大きな鼓動に揺られているんだ いつかの僕まで届くように 少しだけ 少しだけ解いてくれるように 素直な言葉で伝えたくて 小さな窓から叫んでいるんだ いつかの君まで届くように 少しだけ 少しだけ笑ってほしいから 素顔の心を映しながら 大きな鼓動に揺られているんだ いつかの僕まで届くように 少しだけ 少しだけ解いてくれるように
雨宿リ
路を行き交う人影 誰も見上げない空に浮かんだ大きな雲を眺めていた 黄昏色の広場に忘れたままになっている記憶を見つけたんだ 大丈夫だからついておいでよ もうすぐ雨が降るからさ ぽつりと雫が伝った手のひら 乾いた地面に広がる星屑 儚い光を辿っていったら 明日の夢路でもう一度逢えるよ きっとね 街を彷徨う陽炎 夕焼け小焼けの鐘に合わせた小さな歌を聴いていた 消えかけの滑り台に隠れたままになっている言葉を見つけたんだ 大丈夫だからそばにおいでよ もうすぐ夜が来るからさ いつしか雫が溢れた手のひら 流れた地面に集まる星屑 瞬く光をくぐっていったら 明日の夢路で今度は言えるよ ちゃんとね 行き先まで繋げるから さあ 名前だけを握りしめて歩いていけ 振り向かずに 路を行き交う人影 街を彷徨う陽炎 形を失くして雨を待っていた 忘れてしまったままの 隠れてしまったままの欠片を 君のために ぽつりと雫が伝った手のひら 乾いた地面に広がる星屑 儚い光を辿っていったら 明日の夢路でもう一度逢えるよ きっとね 今度は言えるよ ちゃんとね
夜明ケ前
永遠にもなれないままで路を行き交っている人影 もうすぐ夜が来るらしい 忘れたままの記憶だっていつかは広場を出ていって ひとつになっていくだけ 何もしないからついておいでよ 本当は帰りたいのなら 星屑に打たれて祈りを紡いで 儚い光を辿っていったら 懐かしい笑顔がきっと待っているから 夢路の終わりでもう一度逢えるように 完全にもなれないままで街を彷徨っている陽炎 もうすぐ雨が降るらしい 隠れたままの言葉だっていつかは滑り台の中で 静かに褪せていくだけ 何もしないからそばにおいでよ 本当は戻りたいのなら 星屑に解かれて願いを結わえて 瞬く光をくぐっていったら 暖かい背中がちゃんと待っているから 夢路の終わりで今度は言えるように 行き先まで繋げるから さあ 名前だけを握りしめて歩いていけ 振り向かずに 永遠にもなれないままで 完全にもなれないままで 同じ夜がやってくる 逢えるのかもわからないのに 言えるのかもわからないのに 今でも君のために 星屑に打たれて祈りを紡いで 儚い光を辿っていったら 懐かしい笑顔がきっと待っているから 夢路の終わりでもう一度逢えるように 今度は言えるように
雨夜ノ欠片
雨が上がったらまたひとつ 願いを結わえた流れ星 夜が終わったらまたひとり 逢えたのか逢えなかったのかなんて 判らないから餞を 透き通るような35度 さようならはいつも曖昧で 手を伸ばしたら触れそうだ 要らない欠片は今すぐに 貰ってあげよう 名前を失くした人影は それはそれは大切そうに 忘れた記憶を抱きしめて 次の雨を待っていた 夜を迎えたらまたひとつ 祈りを紡いだ風見鶏 雨を認めたらまたひとり 言えたのか言えなかったのかなんて 判らないから餞を 燃え広がるような16度 さようならはいつも始まりで 手を放したら気付きそうだ 天秤にかけるくらいなら 貰ってあげよう 形を失くした陽炎は それはそれは誇らしそうに 隠れた言葉を抱きしめて 次の夜を待っていた 雨が上がったらまたひとつ 夜を迎えたらまたひとつ 夜が終わったらまたひとり 雨を認めたらまたひとり さようならはいつも曖昧で 手を伸ばしたら触れそうだ 要らない欠片は今すぐに 貰ってあげるよ! 名前を失くした人影は それはそれは大切そうに 忘れた記憶を抱きしめて 次の雨を―― さようならはいつも始まりで 手を放したら気付きそうだ 天秤にかけるくらいなら 貰ってあげるよ! 形を失くした陽炎は それはそれは誇らしそうに 隠れた言葉を抱きしめて 次の夜を待っていた
Nocturne
星降る夜には小さな炎を灯して 静かに祈りを紡いだ 期待も不安も音色に重ねて 不思議な力で包んであげよう いま咲き誇った花のように 強くて優しい光を放って 朝焼けまで照らせるように歌うよ ここからあなたを想って 月立つ空には大きな鼓動を描いて 確かに願いを結わえた 笑顔も涙も木霊に委ねて 見えない力で繋いであげよう いま通り抜けた風のように 柔くて凛々しい軌跡を残して 木漏れ日まで出逢えるように歌うよ ここからあなたを想って sautiya esoutiya amouzefariya weudiya sautiya esoutiya arousemadiya saurofiyentiya いま咲き誇った花のように 強くて優しい光を放って 朝焼けまで照らせるように歌うよ ここからあなたを想って 通り抜けた風のように 柔くて凛々しい軌跡を残して 木漏れ日まで出逢えるように歌うよ ここからあなたを想って
歌いたい歌
鳴り響く鐘の音と美しい朝焼け これからも忘れずに歩いていけるかな 嬉しくて悲しくて騒がしい明日を これからも零さずに覚えていけるかな ねえ 変わらないものなんてないよ わかっている ありがとう ねえ 描けない夢なんてないよ 大丈夫 さようなら まっしろな紙に まっさらの指で 真っ赤な嘘ばかりを並べた 笑顔の日も 涙の日も ひたすら許されたくて どうか聴こえていて あなたのところまで こんなに歌いたい歌で溢れている どうか届いていて 虹の向こう側まで 抱えた花束 相変わらずだなって振り返ってよ 胸を張って並べるように表紙を開いた 108の宝石と塗りつぶした日記 いつまでも失くさずに話していきたいな 楽しくて苦しくて忙しい自分を いつまでも急がずに解っていきたいな ねえ 残らないものなんてないよ わかっている ありがとう ねえ 遊べない路なんてないよ 大丈夫 さようなら どうか聴こえていて あなたのところまで こんなに歌いたい歌で溢れている どうか届いていて 虹の向こう側まで 抱えた花束 相変わらずだよ どうか聴こえていて あなたのところまで こんなに歌いたい歌で溢れていた どうか届いていて 空の向こう岸まで 繋いだ手のひら 大袈裟な奴だなって振り返ってよ 胸を張って並べるように表紙を開いた